【留学5週目】17楼棟の相部屋から会議中心に引っ越す

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【留学29日目】3月24日 尖閣諸島の話題を振られる

クラスメートの尖閣諸島の話題を振られる

教室の壁に世界地図が張ってあり、先日は竹島の領有問題について意見を求められたのだが、今日は尖閣問題について聞かれた。

アメリカ人のクラスメートが私を地図の所に呼んで、「日本と中国はセンカクを巡って争っているそうじゃないか。センカクはどれか?」と聞いてきた。

恥ずかしながら私は、すぐに答えることができなかった。

私が、「えーっと、多分この辺りだと思うけど・・・」と言葉を濁しているのを見て、アメリカ人は、「なーんだ、センカクは中国のものか。」と言って立ち去ってしまった。

悔しい!

後から確認したところ、尖閣諸島は台湾のすぐ横にあることを発見した。

学校で勉強したはずなのに。ニュースで何度も目にしているはずなのに・・・。

自分が情けなくなった。

自国のことをよく知っておかなければならないと痛感した。

クラスメート11人で北京ダックを食べに行く

夜、クラスメート11人で北京ダックを食べに行った。

高級店だけあって、出てくる料理がどれもおいしい。

これまでの人生で食べた北京ダックをはるかに越える分量を一日で食べた。

食べ物の話になり、日本では馬刺を食べると話したところ、フランス人にドン引きされ、日本人はイルカも食べるんだろと責められ、タイ人から鯨の味を聞かれ、インドネシア人とカニバリズムの話になった。

異文化に接するのは本当に新鮮だ。

私は人生の中で一番楽しく、充実した日々を送っている。

日本にいる友人へのメール

日本にいる友人に送ったメールを引用する。

今は、寮のパソコンからメールしているよ。ネット環境はそこまでよくないかな。

フェイスブックは一週間に一度確認するくらい。メールも同様。

VPNというシステムを使って、当局の規制をかいくぐってるよ。

留学仲介会社は何も説明してくれなかったけれど、授業は全部英語(汗)

クラスメートの国籍は、アメリカ、ポルトガル、イタリア、インドネシア、韓国など。

クラスメートとの会話も全部英語で、やっぱり英語は共通言語なんだと実感させられる。英語ができないと人間関係も築けない。

英語が第二言語の人達とはコミュケーションが取れるけど、本場のアメリカ人の英語は、早すぎて何を言っているのかよくわからない。

今一番仲がいいのは、ウズベキスタンから来ている留学生。

先日、昼休みに寿司屋に行って「アサヒ」を4瓶空け、赤い顔をして授業に戻ったよ。

大学生に戻ったみたい(一応大学生だけど)。

反日感情について

北京語言大学は、大学が集まっている文京地区に位置し、北京大学や清華大学も近くにある。

学生街が留学生に対して寛容なためか、私は反日感情を肌身で感じたことはまだない。

中国人は、日本人と韓国人の区別がつきにくいようで、そもそも日本人と認識されていないことも一因なのかもしれない。

ただ、半年以上北京に住んでいる日本人に聞くと、中国人から嫌な顔をされることが必ずあるとのことだ。

ちなみに、日本にいた頃、日本大使館周辺の反日デモが連日報道されていたが、デモに参加していた人々の多くは、地方の仕事がない人達だったそうで、都市部に住んでいる人は普段と全く変わらない生活を送っていたそうだ。

私は思った以上に平穏な日々を送っており、特に、大学の敷地内にいるときには何の不安もない。

こうした平穏な状態が続くことを祈る。

【留学30日目】3月25日 引っ越し作業

日本人の学生を紹介される(2)

北京語言大学に来てから、日本人とは極力絡まないようにしているのだが、カザフスタン人の友人に日本人留学生を紹介されたので、少しだけ話した。

ウズベキスタン人の友人によれば、その日本人は勉強熱心で、授業が終わるとすぐに図書館に行って勉強しているという。

会ってみるとなかなか感じの良い人で、ウズベキスタン人の友人が話していたとおりだった。

大学内で日本語を使うのは久しぶりだ。

私は、自分はあまり日本人と絡みたくないが、困ったときに一番頼りになるのは日本人なので、その時はよろしくという、なんとも身勝手な自己紹介をしてきた。

その日本人の彼と私の共通点は、勉強熱心なところと、いつもノースフェイスのジャンパーを着ているところだ。

17楼棟(留学生寮)から会議中心へ引っ越す

思いも寄らなかったことだが、今日、17楼棟の留学生寮から会議中心に引っ越すことになった。

先日から、ウズベキスタン人の友人が空いているドミトリーを探し回っており、私もそれを手伝っているうちに、相部屋から個室に移りたくなってきた。

今住んでいる相部屋の最大の問題点は、発音の練習ができないことだ。

本当はもっと大きな声で発音の練習をしたいのだが、たいてい同居のマレーシア人が横で寝ており、非常に気を遣っていた。

四声で行き詰まっている私にとって、発音の練習は非常に重要で、この問題が解決できるのであれば、多少の出費もやむを得ないという考えるようになっていた。

大学内には、会議中心(CCセンター)と呼ばれる宿泊施設があり、中はちょっとしたホテルのようになっている。17楼棟の留学生寮と比べるとかなりきれいだ。

今日、会議中心の空き部屋を内覧して引っ越しを決断し、中国銀行に行って全ての預金を下ろした。

しかし、入居手続の段階で中国人の受付嬢とひと悶着。

滞在期間3か月未満は一日145元、3か月以上は一日135元なのだが、今回は、諸事情により最大70日間しか泊まることができないという。

私は、ホテル側の都合で3か月未満になるのだから、一日135元で泊まらせて欲しいと交渉したが、結局、あきらめて一泊145元で泊まることになった。

引越し作業

今まで住んでいた17楼棟の荷物をまとめ、会議中心に運んだ。

来たときは荷物2つ分だったのに、いつの間にか増殖している。

ウズベキスタン人の友人が引っ越しを手伝ってくれた。

重いカバンを持ってくれたので、私が代わると言ったが、最後まで運んでくれた。

夜、そのカバンを部屋で抱えてみたら、腹が立つくらいに重かった。

申し訳ない。

夕食後、一人で部屋に戻ると、何だか下水臭い。

手元にある本をめくり、部屋を替えて欲しいという中国語の表現を頭に入れると、ロビーの受付に交渉に行った。

留学生が多い17楼棟と異なり、会議中心の受付では英語が通じない。

中国語で何とか説明し、部屋を替えてもらうことになった。

今日運び込んだ荷物をすべて運び出し、もう1回引っ越し作業をした。

さすがに疲れ果てて、シャワーも浴びず、宿題もせずに眠ってしまった。

明け方、冷蔵庫の音があまりにもうるさくて目が覚めた。

また受付で交渉しなければならないのか。

クレーマー力がつきそうだ。

【留学31日目】3月26日 17楼棟の退居時のトラブル

「寮の手引」をなくした罪で追徴金を取られる

新しい部屋に移ったことから、留学生寮の古い部屋を引き払ってきた。

留学生寮に入った翌日のことだったが、受付のスタッフが備品チェックのような紙を持って来て、サインしろサインしろと身振り手振りで伝えてきたことがあった。

私は、表に載っているパンフレット(「寮の手引」)をもらっていないこと伝えようとしたものの、相手が中国語しか話せず、押し切られる形でサインをしてしまった。

そして今日、古い部屋を引き払うときに、備品をなくしたとして追徴金を取られたのだ!

最初から置いてなかったと説明しても後の祭り。相手は私のサイン入りの確認書を持っているのだ。

ああ悔しい!

17楼棟の受付嬢から電話番号を教えてもらう

留学生寮を引き払うときに、受付にいる23歳の女の子から電話番号を教えてもらった。

この程度の中国語は話せるようになった。

家族に送ったメール

以下、日本にいる家族に送ったメールを引用。

家賃が2倍になりましたが、一人部屋に移りました。

新しい住所は、「北京市海淀区学院路15号北京語言大学 会議中心 ○○○号○○収」です。6月には追い出される予定なので、また住所が変わると思います。

新しい宿は、部屋が臭かったり、冷蔵庫がうるさかったりして、何度もロビーに苦情を言いに行っています。クレーマー力がつきそうです。

とはいえ、一人部屋はかなり快適です。発音の練習が気兼ねなくできます。

中国工商銀行で銀行口座を開設する

中国工商銀行のワンタイムパスワードキー

一人で銀行口座を開設するのが1つの目標だったが、その機会が思いのほか早くやってきた。

最近、家賃の支払等で多額の現金を持ち歩いているが、毎回中国銀行まで行くのが不便なため、大学内の銀行に口座を開設することにしたのだ。

銀行の窓口で口座開設手続をすると、前回の口座開設時とは違い、基本的な項目については何を言われているかわかるが、そのほかについてはほとんどわからない。

午後1時ぎりぎりまでかかったが、なんとか昼休み中に口座開設の手続ができた。

お金を預けられた安心感はあるが、中国語が上達したという満足感はない。

【留学32日目】3月27日 U-Centerのベトナム料理店に行く

一人部屋になると本当に快適だ。人目を気にせず発音の練習ができる。

今日は、久しぶりに駅ビルのベトナム料理屋に行ってきた。

顔なじみの店員さんが迎えてくれる。

最初の頃に比べると、言われたことが理解しやすくなっている。ちょっと嬉しかった。

彼女に、今度日本料理屋に行かないかと誘ったら、OKだという。

楽しみだなあ。

【留学33日目】3月28日 日本人塾に参加する

中国で勉強している日本人が講演をするということで、聞きに行ってきた。

日本の学生が23人ほど集まる。

講演について、起業家の人の話はあまり記憶に残っていない。講演者が自分と同じ北京語言大学のコースを受講し、HSK8級の実力を付けた点に刺激を受けたくらいだ。

今日のメインは講演後の飲み会で、多くの留学生、社会人と知り合うことができた。

日本人の女の子は、本当にレベルの高い子ばかり。清華大学の人が多い。

若い人は20歳くらいで、ジェネレーションギャップを感じる。

釣られて二次会まで行ってしまった。

みんな普通にHSK6級を取っていくそうなので、とても刺激になる。

ただ、自分がすべきなのは、こうした交流会に来ることではなく、語学の勉強をすることだと感じた。

【留学34日目】3月29日 中国人と外国人留学生の交流会

北京語言大学のカリキュラムの1つに、外国語を勉強している中国人と留学生との交流会がある。

北京語言大学は東京外大のような位置づけで、在籍している中国人は外国語を勉強している人が多い。

今日は、200人ほど収容できる大ホールに、中国人と留学生が集まった。

最初はゲーム、余興があり、その後、自由に人を見つけて話す時間がある。目的は、相互学習のパートナー探しだ。

話題作りのために、学校が質問シートを用意してくれていた。

最初に話したのは、中国語を教える学科で勉強している18歳の女の子。

語学パートナー作りにはもってこいの課なのだが、なんとなく頼む気になれず、次へ。

次に話したのは、英語を勉強している女の子。良さそうな子だったけど、英語を勉強しているということで利害が一致せず。

次の女の子は、見るからに理系女子。

話してみると、パソコン関係の学科にいるという。私もパソコンが好きなので趣味は合いそうだが、もっとドキドキ感が欲しい。

4人目の子は、ほかの子と比べると結構おしゃれ。趣味の話を聞いても、なかなか好感が持てる子だった。ただ、次の留学生が横に来て、ずっと順番を待っていたので、居心地が悪くてすぐに代わってしまった。連絡先を聞いておけば良かった。

次に会った5人目の女の子に、語学パートナーを頼むことにした。

決め手は北京の人だったこと。

北京の人はとても少ない。発音の矯正を頼むつもりでいたので、北京人の女の子が見つかったのは非常に嬉しかった。

ちなみに、相手も私にぐいぐい食いついてきてくれた。どうやら私の経歴が決め手になったようだ。

その女の子と話し終わったあと、一番きれいな女の子に話しかけてみた。

話が盛り上がらない。語学力が足りないのもあるが、それだけではない。みんなが来るから冷めているのかな。

言葉が通じなくても、話していて楽しい子は楽しい。笑顔かな?

早めに切り上げて次に移った。

最後の7人目の女の子は、欧米人の留学生に大人気だった。

なぜなら、彼女は英語が非常に流暢だったからだ。彼女自身も積極的に連絡先を交換していた。他の子とは中国語で話したが、彼女とは英語で話した。

いろいろと話をしているうちに、私と進路が似ていることがわかったので、私の経歴を話すと、ガンガン質問されたうえ、連絡先を交換することになった。

今まで座学が中心だったけれども、こんなに多くの中国人の学生と話したのは初めてだった。

終わるとどっと疲れた。

【留学35日目】3月30日 食堂の貼り紙から始まった出会い

交流会で知り合った人にメールをする

留学生寮にかかった虹

昨日の交流会で知り合った女の子にメールを送っておいた。

メールを送信した後、ふと、留学生寮の受付の女の子に電話番号を聞いた後、連絡をしていなかったことを思い出した。

メールを送るとすぐに返事が返ってきた。今起きたばっかりだという。

文法を間違えながらも、何通か会話が続く。辞書とテキスト総動員。頭はフル回転。

やり取りをしていると、「暇なときに中国を教えてあげるよ」との返信が!

なんと!

願ってもないことだ。嬉しいなあ。

受付の子から、「会議中心の部屋はどう?」と聞かれたので、「とても快適だよ、遊びにおいで!」とメールしたところ、「時間があるときに来ますね!」との返信。

自分が日本人であることに重きが置かれているのかなあ。遊びに来て欲しいけど、まだ来て欲しくないという複雑な気分。

貼り紙から始まる新しい出会い

先日、食堂のエスカレーターの壁に、気になる貼り紙を見つけた。貼り紙の内容は次のとおりだ。

私は日本語を勉強しており、日本人の語学パートナーを探しています。よかったら連絡して下さい。XXX-XXXX-XXXX(電話番号)

大学は、北京語言大学ではなく知らない名前の大学だ。

性別も年齢もわからず、わかるのは大学名と電話番号のみ。

私もちょうど中国人の語学パートナーを探しているところだったので、ショートメールで連絡を取ったところ、すぐに返事があり、五道口で会うことになった。

そして、今日がその約束の日だ。

どんな人が来るのだろう、知らない人と会うけど大丈夫かな、と思いながら五道口駅に行くと、駅の出口でそれらしき人と合流できた。

現れたのは20歳前後の女の子。眼鏡をかけていて真面目そう。

一緒にU-Centerのレストランに行って、食事をしながらおしゃべりする。

彼女が日本語を話し、私が中国語を話すと、意外にも会話が続いた。

彼女の話によれば、ここまで来るのに1時間半もかかったという。申し訳ない気持ちになりつつも、AA制(割り勘)で良いかと聞くとOKだという。

学校のこと、将来のこと、家族のことなど、中国語でいろいろと話した。

彼女は基本的に日本語で話しかけてくれるのだが、時々中国語で話すことがあり、その途端に内容が全く聞き取れなくなる。

中国語を「話す」ことなら何とかなりそうだが、「聞く」のは非常に難しい。知らない単語がたくさん出てくるからだ。

彼女が片道1時間半かけて来るという話を聞いて、彼女と語学パートナーになるのは難しいと思っていたのだが、意外にも、別れ際に次の予定を聞かれた。

また五道口まで来てくれるという。再来週に会う約束をして寮に帰った。

日本人の友人とU-Centerでディナー

日本人の友人とU-Centerで食事をした。

彼にとって特別な日だったので、ケーキを買ってきて驚かそうと思い、中座して、店員にケーキがあるか聞いたが、ないという。スーパーで買ってきて店内で食べていいかと聞くと、問題ないという。

走って地下のスーパーに行った。

店員にケーキが欲しいと話すと、誕生日用のケーキはないという。店員との会話で、「誕生日ケーキ」という単語があることを知り、別の店に走る。

いついるのかと聞かれ、今すぐだというと、ないと言われる。

あきらめてレストランに戻った。

結局、ケーキは見つからなかったのだが、いつもように二人で大爆笑して、本当に楽しいひとときを過ごした。

今は、人生で一番楽しい時期の1つだと思う。


食べるだけ食べてお腹が満たされると、ベトナム料理店に移動した。

席に着くと、顔なじみの女の子が注文の確認に来てくれた。

アルコールが回っていたこともあり、中国語で「君が作った料理が食べたい」と言うと、火曜日に家においでと言って紙に電話番号を書いてくれた。

友人と私の2人でおいでという。

火曜日が楽しみだ!楽しみすぎる!


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