【留学前1か月】中国留学の事前準備

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留学準備については、項目別に書くことにする。

北京語言大学の願書提出

1月4日、留学仲介業者の事務所に行き、北京語言大学の願書と必要書類を提出した。出願料が9000円で、留学サポート料金が2万9400円だった。

仲介業者からは、問題なく入学が認められるでしょうと言われたが、多少不安だった。

1月28日に入学許可証が届いた。

中国入国ビザの取得

1月31日、パスポートと入学許可証を持って中国大使館に行き、ビザを申請した。

大使館に行くと、そこはもう中国。中国語が飛び交い、書類が投げ返される。

留学前のワクチン接種

中国に留学するにあたって、ワクチンを接種する必要がある。

複数回接種するものは間隔を開ける必要があるため、計画的に打たないと間に合わない。私は、1月2日から1月30日の間にすべて打ち終えた。

北京とはいえ、現地の状況がわからなかったため、狂犬病のワクチンも打った。

A型肝炎8400円×2回
B型肝炎8400円×2回
破傷風3600円×1回
狂犬病1万5750円×3回

合計8万4450円に診察料を含め、約9万円の出費。結構高い。

AIUの留学保険に加入

海外留学の際に保険は必須とのことで、AIUの留学保険に入った。8万4000円の出費。

(追記:留学期間中、AIUに何度も救われた。入っていて本当に良かった。)

成田・北京間の航空券の購入

最初はオープンチケット(帰りの便の日時が未定の往復航空券)を探していたが、安いものが見つからなかったため、格安航空券を探した。

中国東方航空は手荷物上限が46キロ、中国国際航空(エア・チャイナ)は20キロだったが、荷物を減量することにして、中国国際航空を選んだ。

2月25日から大学の入学手続が始まるが、早く行きすぎても寮に入れない。前日2月24日夜の便を予約した。

到着時間が遅いほど安くなるが、親戚のアドバイスにより、遅すぎる時間は避けた。

中国国際エコノミークラス
  2月24日15:15 東京(成田)発
  2月24日18:20 北京(ペキン)着

成田・北京間で片道3万8000円。

留学に必要な物品購入

留学するにあたり、以下の物を購入した。

中国語対応の電子辞書

手書き入力が可能なカシオの電子辞書(EX-word XD-N7300WE)を購入した。ボタンを押すと中国語の発音が流れる。

資金がなかったので、ヤフオクで中古品を購入した。2万6000円の出費。

(追記:この辞書は結構活躍した。)

中国語学習の書籍

中国では日本語の本が入手しにくいと思い、日本語で書かれたテキストを大量に買って持って行った。

文法書

著:茂, 相原, 著:知子, 石田, 著:市子, 戸沼
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発音

著:日下 恒夫
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単語帳

著:郭 海燕, 著:王 丹
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小学館
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著:佐藤 正透
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構文

HSK対策

著:宮岸 雄介
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著:宮岸 雄介
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著:宮岸 雄介, 編集:株式会社スプリックス
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HSK1級の本は、内容が2級と同じように見えたため、購入しなかった。

防寒着の購入

北京は寒いと聞いていたが、厚手の服を持っていなかった。

ノースフェイスの厚手のジャケットと、アクアスキュータムのトレンチコートを中古で購入した(約4万円)。

コートを買ったのは、現地で就職活動をする可能性があったためだ。

また、ユニクロのヒートテック製のインナーを、上下7着ずつ買った(約1万5000円)。

(追記:北京語言大学の最寄駅にユニクロが入っており、ヒートテックを日本で買う必要はなかった。)

大気汚染対策のマスク

北京の大気汚染は日本でも連日報道されており、1日でタバコ20数本分肺が汚れるとのことだった。

北京にいる友人に話を聞くと、N95のマスクが必須だという。私が準備したマスクは以下のとおり。

  • 3MのN100 40枚
  • 3MのN95 40枚
  • 安いマスク 300枚

N100は1枚千円するので、これだけで4万円かかった。
マスク全部で約5万円の出費。

3Mが不足してきた場合は、安いマスクの上に3Mを付けて、内側だけ毎日交換するつもりだった。

(追記:N100は一枚も使わず、N95で十分だった。余ったマスクはコロナ時に活躍した。)

空気清浄機の購入を検討

親戚から、北京の空気汚染が深刻なので、空気清浄機を準備するように連絡があった。

北京にいる友人に聞いたところ、中国でもシャープ等の日本製の空気清浄機が買えるが、日本で買った方が性能が良いうえに安いとのこと。

日本で買って中国に持参することを検討したが、結局、重量と税関の問題から断念した。空気清浄機は現地で調達することにした。

(追記:空気清浄機は、北京に行った後、日本にいる兄に送ってもらった。)

その他の購入品

  • SIMフリースマホ    10,000円
  • 旅行用トランク     9,000円
  • 旅行用大型バック    5,000円
  • 海外旅行用変圧器    2,500円
  • 盗難防止用ベスト等   5,000円
  • キャンパスの単語カード 3,000円

このほか、三井住友銀行で銀聯カードを作った。

キャンパスの単語カード。紙が上質で使いやすい
三井住友銀行の銀聯カード。実際はほとんど使わなかった。

中国に持っていくもの

上記の新しく買った物品のほか、以下の物を中国に持っていった。

  • ノートパソコン
  • iPad
  • デジカメ
iPadは、人に写真を見せる時などに重宝した。
SIMフリースマートフォン

半年間の中国留学に必要な資金について

留学の際に、避けて通れないのがお金の話だ。

留学の相談に乗ってくれた親戚は、北京の物価は東京並だが、大学内の寮に住み、食事を学食で済ませれば、そんなにお金はいらないと話していた。

留学費用をズバリ聞いておけば良かったのだが、何となく聞きそびれてしまった。

中国留学サクセスブック」という本に、地方都市であれば100万円で1年間生活できるとの記載があったため、私は、「北京は物価が高そうだが、半年間の留学なので100万円もあれば十分だろう」と考えていた。

ちなみに、当時私は560万円の借金を負っていたが、バイトもせずに大学院まで行くとそのくらいの費用がかかり、あまり気にしていなかった。

オール私立の同期の中には、借金1000万円という猛者もいて、いつ破産しようかと冗談を言い合っていたが、これからガツガツ稼いでいくという時期だったので、本気で心配することはなかった。

私の運が良かったのは、会社をクビになった時に、借金の返済に充てる予定で取っておいた現金80万円が手元にあったことだ。

もちろんそれだけでは足りないので、留学前の2か月間バイトをして、身の回りのブランド品もヤフオクで売り払った。

お気に入りの腕時計を手放すのはつらかったが、学生の頃に使っていたボロ時計を取り出して腕に付けると、ゼロからの再出発のようで気持ちが引き締まった。

何とか120万円をかき集め、うち40万円を保険、ワクチンと物品購入で使い果たし、残りの80万円を中国に現金で持って行くことにした。

この120万円とは別に、知り合いの方々から結構な金額のカンパを頂いたのだが、これはみずほ銀行の口座に預金し、日本に置いていくことにした。

念のためにみずほダイレクトの暗証番号カードを持っていき、いざというときはネット上で決済できるようにしておいた。

(追記:中国に持っていった80万円は、3か月足らずで使い果たした。結局、半年間で合計180万円使ったのだが、もっと軍資金があれば、早い時期からマンツーマンの語学学校に通えていたと思う。)

学生時代に使っていた安物の時計

留学前2か月間の過ごし方

通常は、留学前に中国語を勉強し、基礎を作ってから留学するのだと思うが、私は留学前に中国語の勉強を全くしなかった。

いや、できなかったという方が正確かもしれない。親戚と話した際に一番気になったのが、

初級クラスの授業は英語だよ。

という一言だ。私の英語能力は、大学受験をピークに落ち続け、メンテナンスをしないまま10年が経っていた。

しかも、「受験のための英語」しか勉強していない私は、英語を話すことができなかった。

ペーパー試験で「英訳せよ」「和訳せよ」という問題が出れば、うんうん言いながら考えることができるが、その場で言いたいことを英語で表現するというのは未知の世界だ。

このような私が、英語で中国語を学んで、果たしてものになるのだろうか。

留学前の2か月間、私はバイトのかたわら、ひたすら英語の勉強をした。経験上、新しい本にあれこれ手を出すのは得策ではないので、大学受験で使ったテキストを再び読み返した。

古い本は新版を買い直したが、どの本も10年以上経った今も売られ続けている。良書なのだろう。

唯一新しく購入したのがこの本

ネット上の評判が良かったので購入したのだが、日本語を見て英語に直す作業を繰り返しやっていると、少しずつ言いたいことが言えるようになってきた。非常に良い本だと思う。

私は、語学に対する苦手意識は非常に強かったが、死ぬ気でやれば何とかなると思っていた。

以前、外交官になった高校の同級生に、「フランス語をマスターできるの?」と聞いたら、「自分がこれまで乗り越えてきた激務に比べると、語学なんて大したことないと思える。」と言っていた。何となくわかる気がする。

中国留学に対する期待

私は、頭の回転が速いわけでも、記憶力が優れている訳でもない。唯一強みがあるとすれば、それは、

本気になれば、一日十時間、机に向かって勉強することができる

点だ。

ただし、「本気になれば」という厳しい制約があるため、大学入試以外でこの能力が発揮されたことが一度もない。

何事も、ダラダラやるより本気でやった方が気持ちがいいに決まっているが、私は大学入試の後、本気になりたいけれども本気になれない、いわば不完全燃焼の10年間を送ってきた。

私は今、無職で560万円の借金を負い、言ってみれば9回裏ツーアウトの状態なのだが、こうした逆境だからこそ、甘えを捨てて、本気になって何かにぶつかっていけるのではないかと思っている。

どこまでできるかわからないが、本気で頑張るつもりだ。


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